Pradaが再び首位に返り咲いた。2026年7月から9月を対象とした最新のLyst Indexで、このイタリアンファッションハウスは5ランク上昇し、ChanelとMiu Miuを抜いて1位を獲得。Pradaが同ランキングのトップに立つのは、2023年後半以来となる。今回は前四半期比で需要が55%増加し、鮮やかなカムバックを印象づけた。9月にミラノで発表したショーは新作コレクションを見せるだけでなく、Pradaを再びファッションシーンの中心へと引き戻したようだ。
顔ぶれは変わらないトップ3
Chanelは1ランク下げ、Miu Miuも同じく1ランクダウン。両ブランドともトップ3の座を堅守しているが、今期はPradaに首位の座を譲る形となった。
Gucciは1つ順位を上げて4位に。対してSaint Laurentは5位へ後退した。Diorはさらに大きく順位を落とし、3ランクダウンの6位となっている。
ただし、こうした変動が特定ブランドへの関心が急に薄れたことを意味するわけではない。Lyst Indexは検索動向、商品ページでのアクション、SNS、そのほかの指標をもとに、デジタル上の需要とブランドの可視性を測定するもの。品質や売上の決定版ランキングというより、その時々にファッション好きの視線がどこへ向いているかを映すスナップショットとして捉えるのがよさそう。
Celineが今期屈指の躍進
今回のランキングで注目しておきたいブランドがあるとすれば、Celineだ。5ランク上昇して10位に入り、トップ10入りを果たした。Celineのメンズラインへの需要は、前年比62%増となっている。
この勢いの背景には、Michael Riderによる新コレクション、ひと目でわかるブランドの美学、そしてReebokとのコラボレーションがありそうだ。Celine x Reebok Freestyle Loスニーカーは今期の注目アイテムランキングで3位に入り、発売後には完売した。
Celineがとりわけ興味深いのは、注目を集めるためにヴィジュアル・アイデンティティを丸ごと刷新する必要がない点。研ぎ澄まされたプロポーション、計算されたスタイリング、一貫したデザイン言語が、すでに明確な視点を形づくっている。そのぶれなさが、きちんと結果につながっているようだ。
Bottega VenetaとChloéも存在感を高める
Bottega Venetaは3ランク上昇して11位、Chloéは2ランクアップして9位に。どちらも注目度を伸ばしており、ファッションの話題がトップ3だけに留まらないことを示している。
Louise Trotterを迎えたBottega Venetaが、これからのコレクションで美学をどう育てていくのかも見逃せない。一方のChloéはトップ10内での立ち位置を着実に強め、現代のファッションをめぐる会話のなかで、より存在感のあるポジションを取り戻している。
対照的に、The Rowは2ランク下げて14位に。これはブランド全体の魅力が落ちたことを必ずしも示すものではないが、今期のデジタル上での人気は、ほかのブランドの勢いに及ばなかったことがうかがえる。
今季、需要を動かしているのはどのアイテム?
注目アイテムのランキングを見ると、また別の面白い傾向が浮かび上がる。PradaのWish Silk Duchesse Pouchが検索数498%増で1位に。2位はCOSのTrullo Flap Bag、3位にはCeline x Reebokのスニーカーが続いた。
トップ10にはVans Premium Authenticスニーカー、Dries Van Notenのスカーフスカート、Phoebe Philoのアイウェア、Chanelのバレエシューズ、Cartier Tankウォッチもランクインしている。
存在感のあるデザイナーズピースから、いつものワードローブにすっとなじむアイテムまで。かなり幅のあるラインナップだ。今期の興味深いポイントは、人の視線を集めるのが知名度の高いロゴやステータスを示すアクセサリーだけではないこと。細部に宿るデザインや、知りたくなる、語りたくなる、検索したくなるプロダクトにも、話題を生む力がある。
ポイント:2026年Q3はPradaが力強く首位へ返り咲き、Celineがトップ10入りを果たした四半期だった。Bottega VenetaとChloéにも新たな勢いが見える。次のシーズンもその位置を維持できるかは、各コレクションや個別アイテムへの注目を、継続的な需要へとつなげられるかにかかっている。